この処女は、ダビデの家系のヨセフという人のいいなずけで、
名をマリヤといった。
御使いは、入って来ると、マリヤに言った。
「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」
しかし、マリヤはこのことばに、ひどくとまどって、
これはいったい何のあいさつかと考え込んだ。
すると御使いが言った。
「こわがることはない。マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです。
ご覧なさい。
あなたはみごもって、男の子を産みます。
名をイエスとつけなさい。
その子はすぐれた者となり、
いと高き方の子と呼ばれます。
また、
神である主は彼にその父ダビデの王位をお与えになります。
彼はとこしえにヤコブの家を治め、
その国は終わることがありません。」
そこで、マリヤは御使いに言った。
「どうしてそのようなことになりえましょう。
私はまだ男の人を知りませんのに。」
御使いは答えて言った。
「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。
それゆえ、生まれる者は、聖なる者、神の子と呼ばれます。