2012年6月20日水曜日

ライフデザイン:リタイヤ後の家族 Ⅳ




あなたの「家族の物語」は何ですか?
リタイヤした今、これまでの人生を振り返ってみると、だれでも家族に関する想い出をもっているものです。
旧約聖書では、アダムとエバ夫婦から始まり、アブラハムとサラその子イサクとリベカなどたくさんの家族が登場します。
そこには神さまのすばらしい恵みがある一方で、
失敗や困難や挫折に満ちた「家族の物語」があるのです。


写真は国際バラ展から

家族はみな、同じ家族という一体感情緒的なつながりをつくり出しながら生活しています。
ところが家族の連帯感は時代と共にさまざまな理由で薄れていき、
それを維持していくためには相当の努力が求められるようになりました。
ドイツ人精神分析医のH.E.リヒターは、
現代の家族の連帯感のつくり方の特徴を・・・
「劇場家族」「サナトリウム家族」「要塞家族」と名付けました。

「劇場家族」にとって、家庭とは家族それぞれが演技を競う劇場です。良い家族を演ずることによって、互いの絆を強めようとします。

「サナトリウム家族」は、家族のだれもが家庭は不安を癒す場と考え、互いにいたわり合って生活しています。

「要塞家族」は、外の世界を警戒することによって、自分たち家族の団結心を強め合っています。
多かれ少なかれ・・・
このような傾向は日本の家族にも当てはまるのではないでしょうか。




家族精神医学の小此木啓吾博士は、
現代日本人にとって一番身近なのは「ホテル家族」だと言います。

家庭は、サービスを安易に受けることのできる高級ホテルで、
自分たちはお客様と思い込んでおり、
家族は大切だという思い込みでつながれた・・・「幻想家族」なのだと分析しています。
大家族から核家族へ急速に変化した高度成長期は、
夫も妻も子どもも忙しく、家庭の空洞化が進んだ時代でした。

父親は長年一所懸命働き、リタイヤしてみたら
家庭に居場所のない「浦島太郎家族」になっていました。
ともあれ、あなたの人生を振り返り、「家族の物語」を綴ってみてください。
それはこれからの「宝さがしの旅」に必要なことだからです。





私は、口を開いて、たとえ話を語り、昔からのなぞを物語ろう。
それは、私たちが聞いて、知っていること、私たちの先祖が語ってくれたこと。
それを私たちは彼らの子孫に隠さず、後の時代に語り告げよう。
主への賛美と御力と、主の行われた奇しいわざとを。
詩篇 78:24


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