2022年10月21日金曜日

ライフデザイン:玉音放送を読み解く

 

  玉音放送の全文、現代語でどんな意味

    「耐えがたいことを耐えて...」

「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び


1945815日正午。




昭和天皇=1935年撮影
DE AGOSTINI PICTURE LIBRARY via Getty Images 




昭和天皇

ポツダム宣言を受諾し

終戦を告げる「終戦の詔書」を朗読した音声

いわゆる「玉音放送」がラジオで放送されました。


玉音放送は漢語が多く使われ難解な文章だったため、

意味をよく理解できなかった国民も

当時多かったといわれています。


昭和天皇は4分半の放送を通じて

国民に何を語りかけていたのでしょうか。

玉音放送の現代語訳と原文(いずれも全文)を紹介します。

なお、

宮内庁は公式サイト上に音声を公開しています


現代語訳は
『昭和天皇 玉音放送』(あさ出版)の著書がある
麗澤大学の川上和久教授(政治心理学)の監修のもと掲載しています。
ハフポスト日本版編集部より転載》



「終戦の詔書」の原本=2015年撮影[国立公文書館所蔵]
時事通信社




《終戦の詔書

(現代語訳)

そもそもわが国民が健やかに、
安らかに生活できるよう心がけ、
世界の国々とともに栄えその喜びを共有することは、
歴代天皇が手本として残してきた教えで、
私も常に念じてきたところでもある。

したがって、
さきに、
アメリカとイギリスの二国に宣戦布告した理由もまた実に、
わが国の自存とアジアの安定を心から願ったためであって、
他国の主権を押し除けたり、
領土を侵したりするようなことは、
もちろん私の意志とは異なる。

しかしながら、
この戦争が始まってすでに4年がたった。
陸海軍の将兵は勇戦奮闘し、
多くの役人たちも職務に励み、
一億国民も各職域に奉公してきた。

それぞれが最善を尽くしてきたが、
戦局は必ずしも好転せず、
世界の情勢もまた我々に不利である。
そればかりでなく、
敵は新たに残虐な爆弾(原子爆弾)を使用して、
多くの罪なき人々を殺傷し、
惨害がどこまで広がるかはかり知れない。

なおも戦争を続けるなら、
ついには我が民族の滅亡を招くだけでなく、
ひいては人類の文明をも打ち壊すことになるであろう。
そのような事態になれば、
私はどうして我が子のような国民を保護し
、歴代天皇のみたまにお詫びできようか。
これこそ、
私が政府に対し、
ポツダム宣言に応じるようにさせた理由である。

私は、
わが国とともに
終始アジアの解放に協力した友好諸国に対し、
遺憾の意を表明しないわけにはいかない。

わが国民のうちで戦死し、
職場で殉職し、
不幸な運命で命を落とした人々や
その遺族に思いをはせると、
まことに悲しみに耐えない。

また、
戦争で傷を負い、戦禍に遭い、
家業を失った人々の厚生を考えると深く心が痛む。
思うに、
これからわが国が受ける苦難は尋常ではないだろう。
わが国民の心中も私はよくわかっている。

しかし、
時世の移り変わりはやむを得ないところで、
耐えがたいことを耐えて、
忍び難いことも忍んで、
未来の平和を実現するために道を拓いていきたい。

私は今ここに、
国体(天皇を中心とする秩序)を護持し得て、
忠良な国民の真心を信じ、
常に国民とともにある。

もし激情にかられて、
みだりに問題を起こしたり、
同胞が互いに相手をけなし、
おとしいれたりして時局を混乱させ、
そのために人間の行うべき大道を誤って
世界から信義を失うようなことがあれば、
それは私が最も戒めたいことだ。

全国民が家族のように仲良く分かち合い、
長く子孫に受け継ぎ、
わが国が不滅であることを固く信じ、
国の再建と繁栄への任務は重く、
その道のりは遠いことを心に刻み、
持てる力の全てを未来の建設のために注ごう。

道義心を大切にし、
志を強固にして、
わが国の美点を発揮して、
世界の進歩に遅れないよう努力しなければならない。
わが国民よ、
私の意のあるところを十分汲み取って身につけてほしい。





私の兄弟 友のために 
さあ私(創造主)は言おう。 
「あなたのうちに 平和があるように。」
詩編122:8 


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