内村鑑三の一日一生
(6月30日)
そればかりでなく、苦難をも誇りとします。
わたしたちは知っているのです
苦難は忍耐を、忍耐は練達を
練達は希望を生むということを。
希望はわたしたちを欺くことがありません。
わたしたちに与えられた聖霊によって
神の愛がわたしたちの心に注がれているからです。
(ロマ書5:3-5)
忍耐といえば普通辛いことと思われている。
キリスト信者の忍耐とは そんなものではない。
キリスト信者の忍耐とは 優に耐えるということである。
すなわち
神によって
希望を持って
喜びつつ なんの苦をも感じることなく
耐えるということである。
大きな船が 波濤に耐えるように
大きな家が 地震耐えるように
一種の快味をもって 世の苦痛に耐えることである。
これを
忍耐というのは 耐えるという意味からそういうのである。
忍ぶという意味からいうのではない。
もし
キリスト信者の忍耐を 意義なりに表そうとするならば
これを歓耐というのが 適当であると思う。
彼の信仰の充実するときには
我慢・辛抱の意味においての忍耐は彼にはないはずである。
内村鑑三
日本のキリスト教思想家・文学者・伝道者・聖書学者。
福音主義信仰と時事社会批判に基づく
日本独自のいわゆる無教会主義を唱えた。
「代表的日本人」の著者でもある。
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