2021年9月5日日曜日

   ライフデザイン:流域思考

ここ数年
洪水災害が頻繁に起こっています。

中小河川ばかりでなく 
一級河川が氾濫し
多大な被害が広がっています。
それは洪水だけでなく山地が崩れる土石流によって
多くの人命が失われています。

令和元年東日本台風の大雨に伴う阿武隈川の氾濫により
浸水した福島県の川沿いの農地(
2019年)
出典:Wikipedia



 私が小中学生の頃

1950〜60年代
もう今から60年以上前の体験です。
埼玉県熊谷市に住んでいました。

○印にあるように
荒川がカーブしているので土手が決壊しやすいのでしょう


当時、毎年のように荒川の土手が決壊し
洪水を体験しました。
市内に住んでいたわが家は、一度床下まで浸水しました。 


しかし
現在は全くそのような事はなくなりました。
それは
これまで国の治水事業が活発に行われ
成果を出してきた良い結果でしょう。


その努力の詳細が下記です

荒川上流部改修事業100年の歴史


資料の出所:国土交通省 関東地方整備局 荒川上流河川事務所

1分でわかる!荒川上流部改修100年

1分でわかる!荒川上流部改修100年

1分でわかる!荒川上流部改修100年

1分でわかる!荒川上流部改修100年

1分でわかる!荒川上流部改修100年


このような努力があってこそ
現在の安全な荒川になったのです!



ところが・・・

近年!
このような治水工事では
豪雨が降る昨今のような災害には対応しきれなくなりました。

近年の温暖化による気候変動によって
今後益々
このような災害が増えることが予想されます。



出所:NHK


そこで

国土交通省は
2020年7月
「流水治水」
という方針を発表しました。

水土砂災害を
「流域」という枠組みで総合的に進める という宣言です。




地球は水循環の惑星
水は地球上に液体・気体・固体など さまざまなかたちで存在しています
流域は 地球という水の星に降る雨を川に変換する
不思議な大仕事を果たし続けるマジックランドなのです。
岸 由二




「流域思考」とは?

流域という地形
生態系
流域地図
に基づいて工夫すれば
豪雨に対応する治水が分かりやすくなる。

さらには・・・

生物多様性保全=自然保護 の見通し
防災・自然保護を超えた
暮らしや産業と自然との調整の見通しも良くなる。






このような災害を起こさないために

山や森の管理から初めないといけないのです!



治水
大量の雨が降っても
低地の人々の暮らしが水害を被らないようにする事業です。

それに対して これからは・・・

流域治水
河川の構造を変化させるだけでなく
標高の高い流域上流部・中流部・下流の低地地域において
下流の大氾濫を防ぐために

総合的に
治水事業を展開することが求められているのです。




参考図書




神は濃い雲で天をおおい 
地のためにを備え 
また 
山々に草を生えさせた
詩編147:8 




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