2012年5月17日木曜日

ライフデザイン:リタイヤ後の家族Ⅲ



「親しき仲にも礼儀あり」ということわざがありますが、
リタイヤ後の親子関係に当てはめてみると
世代間のストレスを解決する適切な格言だと分かります。
自分たちの年老いた親との関係、
成人した若い子どもたちとの良好な関係づくりには、
次の二つのことを配慮したらどうでしょうか。


その第1は「バリアフリー」
つまり障害などを取り除くこと。
この意味は、これまでの親子の確執を反省し合い、
互いが赦し合うことによって良いコミュニケーションの関係をつくること。
そうすれば、互いに愛し合い助け合う良い関係が築けます。


2は「バンダリー」
つまり境界線を引くことによって、
過度な依存関係を調整し過剰な要求を抑えて、
互いの生活の平安やペースを守れるようになるのです。



聖書の中のイエス様は、誰に対しても分け隔てをしない方で、
誰もが側に行くことができるバリアを持っていない方です。
そして病いなどの助けを求める人たちの持つバリアを取り去ってくださいました。
驚くべきことに、人類が持つ神とのバリア=罪をも取り除いて下さったのです。
そのイエス様の力の源は「愛」です。
したがって、私たちの良好な親子関係の力の源もイエス様を知り、
その愛をいただくことから始まります。
イエス様の愛は、人の思いを尊重し仕える愛であり、自己を犠牲にする愛です。



聖書の中の「バンダリー」は、エデンの園に見ることができます。
神である主は人に命じて「あなたは、園のどの木からでも思いのまま食べてよい。
しかし、善悪の知識の木からは取って食べてはならない。」(創世記 2:16)
親子関係にも、境界線が必要な時があるのです。
特に年齢を重ねると、私たちは二つのタイプのどちらか、
つまり不平ばかり言う自己中心な人間か、愛と配慮に満ちたキリストに似た成熟した人間か、になると言われます。

私たちは、後者のような人になるために、適切なバンダリーを学び、
年老いた親には互いの自立を尊重しつつ尊敬と愛をもって仕えていくこと。
若い子どもたちに対しては、成人した大人として認め信頼して、
彼らの人生を神さまに委ねることがたいせつに思います。



人々が子どもたちを、みもとに連れて来た。
ところが、弟子たちは彼らをしかった。
イエスはそれをご覧になり、憤って、彼らに言われた。
子どもたちを、わたしのところに来させなさい。止めてはいけません。
神の国は、このような者たちのものです・・・」
(マルコ 10:1416)

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